豊田商事会長事件と言えば昭和史に残る衝撃なニュースですね。
豊田商事事件の詐欺被害の総額は二千億円と言われており、豊田商事会長の逮捕間近で自宅に押し入った男2人に会長は無惨にも命を奪われた事件です。
豊田商事会長事件の真相は明かされたのでしょうか?
豊田商事事件の被害総額2,000億円ものお金の行方(ゆくえ)はどうなったのでしょうか?
また、被害者の方々には返金され、いくらかお金が返ったのでしょうか?
この記事では、豊田商事会長事件の真相と、豊田商事事件の二千億円の行方について、返金はいくらされたのかについてお伝えします☆
豊田商事会長事件の真相は?
豊田商事会長事件というと、昭和を生きた人なら衝撃的なニュースとして記憶に残っている方が多いのではないでしょうか。
豊田商事会長・永野一男#アカウント停止されそうな歴史人物 pic.twitter.com/9jlT3UXSI1
— ガーフレット (@ev_mfmf_sl) January 11, 2021
豊田会長事件のことの発端は「豊田商事事件(豊田商事問題)」です。
豊田商事は1977年頃、のちの会長である永野一男氏が設立した金地金の商品取引の会社です。
豊田商事事件とは、1980年代前半に豊田商事が起こした組織的詐欺事件です。
現物まがい商法(ペーパー商法)といわれる手口で、全国で高齢者を中心に強引な勧誘によって契約をさせられ、被害総額は2000億円近くと見積もられています。
この「豊田商事事件(豊田商事問題とも言われる)」が発端となり、1985年(昭和60年)6月18日に「豊田商事会長事件」が起きました。
マスコミが「豊田商事会長の逮捕は今日」という情報を聞きつけて、会長の自宅玄関前に40人程の大勢のマスコミが集まっていました。
そこに、のちに犯人となる2人の男が現れて「被害者に金はもういいから会長をヤってくれ」と頼まれたなどと言い、マスコミや会長が雇ったガードマンと会話を交わします。
その後、マスコミたちを押し退けて、玄関の横の窓に取り付けられていたアルミの格子を強引に外し窓ガラスを割って会長の自宅へ侵入しました。
部屋の中では、微かに会話や悲鳴のような声が聞こえたそうですが、2人の男はその後、血がついた状態で部屋から出てきて「おい警察呼べ!はよ。俺が犯人や!」と叫びました。
2人の男による犯行で、豊田会長の永野一男氏は頭部など全身を刺され病院に搬送されましたが、事件発生から約45分後に帰らぬ人となりました。
2,000億円もの詐欺を働いた組織の会長であった永野一男氏ですが、この時の所持金は711円しかなかったとのことです。
この事件は、マスコミが居合わせたことから全国的に生放送されるという、日本中を震撼させる事件となりました。
この事件の真相は明かされているのでしょうか?
犯人の男2人は、もちろん現行犯逮捕されています。
主犯と思われる犯人のI氏はマスコミの前で「鉄工所を経営している」と話しており、もう1人の犯人Y氏はその部下とのことです。
1986年(昭和61年)3月12日に大阪地方裁判所でI氏は懲役10年が言い渡され、控訴するがのちに刑が確定しています。
Y氏には懲役8年の実刑判決が言い渡され、控訴するがのちに刑が確定しています。
この判決に世間では「被害者が詐欺事件を起こしていることを考慮した温情判決ではないか?」と物議が醸されました。
ですが、最後の最後まで犯人2人の明確な動機は分からないままだったとのことです。
動悸が分からないことで捜査にも支障が出てきたためのに、実は関係者に口封じのために依頼を受けたのではないかという憶測もありました。
いわゆる黒幕説ですが、これに関しては、憶測をいう範囲を越えず証拠がないので考えられないとされています。
のちに犯人の1人I氏は裁判で「犯行におよぶつもりはなかったが現場にいた大勢のマスコミにやれやれ!と煽られた」と主張しており報道機関に対し裁判も起こしているそうです。
これに関しても、4度ほど再審の請求をしているがいずれも棄却されているとのことです。
以上のことからも、豊田商事会長事件の犯人は逮捕され刑を受けているが動悸が明確になっておらず真相は明らかになっていません。
まさに迷宮入りというか、犯人は明らかでも真相は闇の中なんですね!
豊田商事会長事件の犯人のその後や、豊田商事の元社員たちのその後についてはこちらの記事で詳しく解説しています↓
豊田商事会長事件の元社員と犯人のその後!はなまるうどんとの関係と犯人は生きている?
豊田商事事件が集めた2000億ものお金のゆくえは?
では「豊田商事事件」での被害総額2,000億円ものお金の行方はどうなってしまったのでしょうか?
1980年代前半に発生した「豊田商事事件」の手口はとても巧妙だったようです。
組織的な詐欺だった為に、全国に100支社も存在し社員数は7,000人以上いたそうです。
社員や従業員は、しっかりとしたスーツ姿で訪問先でも人当たりが良く被害者は詐欺と疑わなかったそうです。
特に高齢者や主婦を狙っていたため、訪問すると仏壇の場所を聞き「お線香を上げさせてください」などと言い老人たちに気に入られ話し相手やお世話までしていそうです。
優しい素振りでセールストークをしては、金の地金を買わせていました。
インゴット、インゴットバー、ゴールドバー、金の延べ棒などをさします。
ですが現物は渡さずに「純金ファミリー契約証券」なるものを独自に発行して渡し、実態はただの紙切れという現物まがい商法(ペーパー商法)という手口で、現金を騙し取っていた訳です。
豊田商事の支店や営業所には、ゴールドバーが見せ物のように積まれていたようですが、事件後に調べると全てニセモノだったことが判明しています。
1985年には、この豊田商事の商法が社会問題となり国民生活センターなどに「豊田商事関連110番」が設置される事態になっています。
1985年4月には、関連会社の鹿島商事の外務員が逮捕されたことで捜査が本格化していきました。
それから2ヶ月後の1985年6月18日に「豊田商事会長事件」が起きてしまったという流れになります。
その後の7月には、豊田商事は破産宣告されています。
この被害者たちから集めた2,000億円はどこに行ってしまったのか行方が気になります。
「豊田商事会長事件」が勃発した直後には、大勢いた社員や従業員は蜘蛛の子を散らすようにどこかに消えて行ってしまったそうです。
それに加え、首謀者の会長の永野一男氏はもうこの世にいないことで捜査は難航したようです。
結局のところは、豊田商事事件の二千億円のゆくえは不明ということです!
もし会長の永野一男氏が生きていれば裁判で数々の真相が明かされた可能性もありますし、騙し取ったお金の流れも判明していたかもしれませんね。
豊田商事事件の被害者には返金はいくらされたのか?
まさか2000億円の行方が不明とは、驚きましたが被害者救済についても気になります!
豊田商事事件の被害者には返金はいくらされたのでしょうか?
1985年7月に豊田商事が破産した後に、売上の半分が従業員の給料に充てられたというから驚きです。
しかも支店長クラスで基本給90万円から140万円もあり、さらに役職手当の90万円と支店売上0.5%まで上乗せだったとのことです。
被害者救済のために、弁護士の中坊公平(なかぼうこうへい)氏が破産管財人となっています。
豊田商事の売上は、従業員の給料の支払いや、永野会長個人で出した損失や事業の失敗で資産も残っていない状態でした。
ですが中坊公平氏の管財人チームは、豊田商事の売上金がほとんどない状態からも、徹底した資金回収を行なっています。
それは、豊田商事が設立した同系会社の賃貸先からの家賃や敷金の回収をしています。
また、豊田商事の従業員が収めた税金まで回収しています。
その為、回収に対する妨害も多発していましたが、100億円を超える金額が回収されました。
被害総額が2000億円なので、到底及ばない金額ではありますが被害者に救済されています。
また、この事件をきっかけに「クーリングオフ制度」が制定されています。
被害総額から考えるとかなり少ない金額ですが、被害者に少しでも返金されていたという面では良かったのかもしれませんね。
さらに現代では当たり前に耳にする、クーリングオフ制度の導入の引き金となったとは、驚きです!
豊田商事会長事件の真相と二千億円のゆくえ!返金はいくらされた?のまとめ
『豊田商事会長事件の真相と二千億円のゆくえ!返金はいくらされた?』のまとめ
豊田商事会長事件の真相は?
豊田商事会長事件の犯人は逮捕され刑を受けているが動悸が明確になっておらず真相は明らかになっていません。
豊田商事事件の二千億のゆくえは?
「豊田商事会長事件」が勃発した直後には、大勢いた社員や従業員は蜘蛛の子を散らすようにどこかに消えて行ってしまったそうです。
それに加え、首謀者の会長の永野一男氏はもうこの世にいないことで捜査は難航したようです。
結局のところは、豊田商事事件の二千億円のゆくえは不明ということのようです。
豊田商事事件の被害者には返金はいくらされたのか?
中坊公平氏の管財人チームは、豊田商事の売上金がほとんどない状態からも、徹底した資金回収を行なっていました。
その甲斐があり、100億円を超える金額が回収され、被害総額には到底及ばない金額ではありますが被害者に救済されています。
2022年8月16日放送の「ザ!世界仰天ニュース」でも取り上げられたそうですね!
昭和の衝撃的なニュースですが、真相が明確になっていなかったり、2,000億円の行方が不明だったとは驚きました。
当時の詐欺被害者の方々の気持ちを思うといたたまれない思いになります。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございましたm(_ _)m